田尻町における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

田尻町は大阪府の泉南地域にある町の名称で、町域は関西国際空港の一部も含まれます。大阪湾に浮かぶ人工島に建設された関西国際空港は海外からの関西エリアにおける玄関口としての役割を持つ空港、当エリアは田尻町の町域があるものの町名のみであり当然ながら住宅などがあるわけではありません。ちなみに、田尻町は日本の中で最も面積が小さな町ともいわれているのですが、埋立てにより面積が増加したことから、大阪の泉北地域にある忠岡町が日本一面積が小さな町に変わったといわれています。

 

北西側は大阪湾に面したエリアで、町域のほぼ中央には南海本線の吉見ノ里駅があり、町の中心地としての役割を担っています。大正時代以降は紡績業が栄え、漁業や農業が盛んな場所です。農業においては玉ねぎや水ナスなどの農作物が盛んに行われているのですが、泉州玉ねぎの産地であると同時に国内では最も早くから玉ねぎ栽培が行われていた町などの特徴もあるようです。人口は、1995年頃に約6,300人まで減少したものの、以降は年々人口が増え続けており、2020年4月1日時点での総人口は約8,400人、1970年頃の人口とほぼ同一の数まで増えています。

 

人が増えることで住宅の供給率の高くなる、家づくりには木材が欠かすことができない存在などからも、田尻町の木材市場の現況は上向きといっても過言ではありません。農業が盛んな地域などからも、町域内には畑が残っている場所も多くありますが高齢などにより畑を手放すケースもあり、そこに住宅が建設されることも少なくありません。住宅地は南海本線の海側エリアに集中しており、場所によっては住宅地が形成されているところもあります。なお、大阪や兵庫県、京都府など比較的近い場所にはヒノキや杉、松などの木材の産地があり、これらの山林から伐採された木材が流通されることも少なくありませんし、最近は天然素材の家に注目が集まっていることからも人口が増加傾向にある田尻町の木材市場の現況は上向きといえるわけです。

 

 
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