吹田市における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

吹田市における2020年の木材市場の現況について、まず生産量に関してはここ数年減少傾向となっています。吹田市はかつては市内に多くの森林があり、吹田産の木材も豊富にありましたが、いわゆる高度成長期において市内の多くのエリアで住宅開発は行われ、市内に多くあった森林はそれとともに減少となりました。減少幅は高度成長期ではかなりの落ち込みが見られましたが、近年ではそれほど大きな落ち込みは見られず微減傾向となっており、その傾向は2020年に入っても続いています。

 

次に需要状況についてですが、これに関してはかつては木造建築物が主流であったため、吹田産の木材もその需要は非常に多くありました。しかし近年では木造住宅に変わってコンクリート住宅が主流となっているため、木材への需要は減少となっています。その減少幅についても生産量と同様、高度成長期では大幅な減少となっていましたが、近年では減少幅は低くなっている状況で、この状況は2020年も存続してるところです。

 

最後に価格についてですが、価格に関しても生産量や需要状況と同様、減少傾向になっていると言えます。高度成長期前の、木材へのニーズが高かった時代は吹田産の木材の価格も高騰していましたが、高度成長期以降、生産量や需要が少なくなると、価格もそれに連動して低くなり、現代においては小幅な減少率が続いている状況となっており、これは2020年になっても同様の傾向となっています。

 

このように2020年の吹田市における木材市場は生産量、需要及び価格、ともに減少傾向になっている状況です。ただ、最近は木材への見直しも強まっており、例えば健康面などの観点から木材は有用である、と言った考え方が出てきている状況となっていますので、今後、この傾向が続くかどうかは不透明と言わざるを得ません。この考え方が広く一般に普及して、もしまた木材への需要が増えますと、生産量や価格も上昇することが予想されます。

 

 
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