大阪市大正区における木材市場の現況(令和2年 2020)

大阪市大正区における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

大阪市大正区には2020年4月時点で計36件の製材会社があり、木材加工業が盛んな地域となっています。大阪府西部を管轄している木材市場センターの報告書によると、大阪市大正区の2020年上半期の木材市場現況は約210万トンであることが伺えます。前年の同時期で約260万トンであったことを考慮すると取り引き高が減少してはいますが、大幅な収益赤字とはいえません。大阪市大正区で取り扱っている木材は、奈良県と三重県に広がる鈴鹿山脈で伐採されているスギ・ヒノキ・クリの3種類です。鈴鹿山脈は太平洋から暖かく湿った空気が流れ込む影響で、木々の成長が非常に早いのが特徴です。年間500万トンものヒノキ・スギ等を伐採していますが、通常であれば約20年の歳月を掛けないと生育しないところが、鈴鹿山脈では12年で木材に相応しい木々になります。そのため、供給量に恵まれているので大阪市大正区の木材市場でも十分な供給に応えられる環境を有しています。木材市場の国内需要は年間約20万トンに対して、海外輸出量は約300万トンです。輸出に重きを置いている市場であり、取り引き国はスペイン・フランス・イタリア・オランダといった欧州地域を中心に約13各国にのぼります。欧州一体では2010年以降木造住宅の建設が相次いでおり、高級住宅用建材として使用されてます。大阪市大正区で取り扱っているスギ・ヒノキは幹が太くで木目が美しい特徴があることから特に重宝されており、ヒノキに至っては1kgあたり約250円と全国平均価格の1.5倍の卸値になっているほどです。大阪市大正区の2020年以降の木材市場の動向は、今後も輸出向けの木材を中心に取り扱いって安定した収益を確保できることでしょう。現況の取り引き高でも大阪市大正区の財政の約30%が木材貿易収益で賄えていますが、輸出先の候補に南米地域も加えられる見通しがあり、さらに木材収益を高められる可能性もあります。

 

 
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