ヒバ(アテ)に対するコロナウイルスの影響について(令和2年 2020)

ヒバ(アテ)に対するコロナウイルスの影響について(令和2年 2020)

 

ヒバ(アテ)は檜の仲間でもありますが独特の匂いや木材の色からあまり表立って利用されることのない木材であり、住宅の外装材に用いられる事はほとんどありません。しかし非常に耐久性が高く重量も重いことから土台や杭などの構造材に用いられることが多く、さらに耐水性が高いことから桶などに用いられることも多くなっているのが特徴です。
最近では米ヒバと呼ばれる米国製のヒバが積極的に輸入されるようになっており、その価格差からあまり注目されることがなくなっている木材でもありますが、古くから様々な用途に利用できる木材と注目を集めてきました。
ヒバ(アテ)は本州中南部から九州地方まで広く分布していますが、主に能登半島を中心に生育しており、この地域で育ったヒバ(アテ)は特に品質がよく注目されている素材です。アテとは本来はこの地域で生育したヒバを示す名称となっており、通常の他の地域でのものと区別されることも少なくありません。しかし基本的な品種は一緒であり、特にブランド的な美しさを示すと言うものではないことにも注意が必要です。
ヒバ(アテ)に対するコロナウイルスの影響は間接的には非常に大きなものがあります。その中で最も大きいのは工務店の営業自粛などにより、実際にこれらの木材の利用した作業を行うことができない状態になっていることです。コロナウイルスは非常に感染力や伝搬力が強く、さらに潜伏期間が長いと言う問題を抱えているため、自分自身が感染したことも分からずに第三者と近距離で同時に勤務などを行ってしまい、その人に感染させてしまうといったリスクも高いのが特徴です。
ヒバ(アテ)の特徴は独特な匂いにあり、そのために住宅の中で頻繁に利用されることが少ないものですが、それでも様々な面での影響を考えながら使用することが求められる木材です。この点では様々なヒバ(アテ)利用に関する将来的な状況も鑑み生産量を制御することが重要な課題となっています。

 

 
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