ツガ(トガ)に対するコロナウイルスの影響について(令和2年 2020)

ツガ(トガ)に対するコロナウイルスの影響について(令和2年 2020)

 

ツガ(トガ)は、関東以南の本州・四国・九州・屋久島に分布しています。
近年の伐採量はわずかなので木材として目にする機会は少なく、現在では貴重といえるかもしれません。
関西地方ではツガ(トガ)は建築や建具の用材と古くから好まれており、高級木材のヒノキより高く評価されることもありました。
ツガ(トガ)はねずみにかじられない木材として古くから知られており、その理由は表面を削ったときに現れる白い粉にあります。
白い粉のように見えるのはフロコソイドと呼ばれる有機物質で、これがねずみにかじられない原因とされています。
同じ場所に置いていた木材はねずみにかじられるのに、ツガ(トガ)だけはかじられないという話もあるほどなので、古くから重用されてきた理由の一つと言えるかもしれません。
現在では木材として目にする機会も減っているため、コロナウイルスによる影響は他の木材に比べると少ないかもしれません。
実際にコロナウイルスの感染が広がる前からツガ(トガ)の取引量は少ない割合となっており、もし影響を受けて減ってもわずかなので、他の木材に比べるとインパクトが弱く影響はないと考えられるでしょう。
しかし全くコロナウイルスの影響がないかといえば、そうとは言い切れません。
コロナウイルスによる影響はさまざまな箇所に及んでおり、特に深刻なのは経済です。
感染拡大を防止するためには、経済活動を抑制し人々の接触を8割まで減らさなければいけないといわれていますが、そこまで減らすと逆に経済には深刻なダメージを与えるでしょう。
経済に深刻な影響が及べば収入が減る人も増えてしまい、失業者も同じように増え建設業界にも影響は及んでいきます。
こうなると住宅の着工数は減り建具や家具の需要も減ってしまうので、ツガ(トガ)にもコロナウイルスの影響が出てしまうわけです。
日本全体にコロナウイルスは大きなダメージを与えていますから、取引量の少ないツガ(トガ)も無関係ではいられません。

 

 
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