瑞穂町における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

瑞穂町は東京都のほぼ中央、東京都心から西に40キロの位置にいある自然豊かな街です。佐山丘陵と呼ばれるなだらかな丘陵地帯が広がり東京狭山茶の一大産地でも知られています。そんな瑞穂町の木材市場の現況としては注目すべき木材店があります。それは創業から90年続く小峰材木店ですす。株式会社小峰材木店は昭和3年に創業した歴史ある会社です。事業内容は樹木の伐採から買い取り、販売まで様々な木材に関するサービスを提供しています。特に国産材にこだわりを持ち、木材建築の中でも長期間維持されることが重要とされる寺や神社、仏閣に子の材木店の木材が利用されているのが特徴です。国産材の高級材は適切なメンテナンスをしていけば、数百年利用し続けることができます。実際に日本で最も古いお寺として知られる法隆寺においては、なんと1300年にわたって現存している柱や梁などがあることからもおわかりになるでしょう。小峰材木店ではこのような神社仏閣への高級木材の提供だけではなく、宮大工による基礎修繕や大規模修繕についても相談を受けています。また空師と呼ばれる職人がいることも特徴です。空師とは10m〜20mを超える高い木に登って江田おろしをする職人のことを指します。現在では後継者不足や人手不足などの影響もあり、現役の空師は貴重な人材です。このように木材に関する様々なニーズに対応しているこの会社ですが、苦難の歴史もあったようです。それはバブル崩壊後安価な輸入材に押されて、国産材目相場が低迷した時期です。そのような危機に直面しても事業を継続してこれたのは、国産材にこだわりぬいた会社の姿勢が信頼を生み利用を継続され続けたからにほかなりません。東京都といえば金融やサービス業が発達し世界でも有数の都市というイメージがありますが、そんな場所にもこのような林業・一次産業が現存しています。そして寺や神社仏閣といった日本人にも世界にも誇れる文化を維持できるのは、このような伝統を守る企業があるからこそなのです。

 

 
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