武蔵村山市 における木材市場の現況(令和2年 2020)

武蔵村山市 における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

東京都の北西部に位置する武蔵村山市の木材市場の現況は、2020年度の取り引き総量が約520万トンとなっており都内第2位の取り引き率になる見込みです。武蔵村山市の木材市場では主に秩父山地、日光山地の2か所で産出されているマツ・ヒノキ・スギの木が扱われています。林野庁による木材市場調査が開始された1984年の段階で年間約230万トンの伐採と取引がなされており、約35年の間に市場規模は2倍に膨れ上がりました。これが武蔵村山市内では林業に携わる人口が全国的に見ても多く、市内各所に製材所・取引市場がある地場産業として根付いていることに起因しています。武蔵村山市で材木産業が盛んな理由は、高品質な木材が産出される地域であり、さらに流通ルートに恵まれているからです。秩父並びに日光山地は、富士山の噴火によって蓄積された火山灰から形成されている関東ローム層です。非常に肥えた土壌で育った樹木は耐久性に優れており、綺麗な木目を持つ高級木材となっています。通常の山だと、伐採できるまでの大きさまで育つには約30年の年月が必要ですが、秩父や日光山地の場合は日当たりの良さも相まって約15年で伐採可能です。短いサイクルの中で豊富な木材を調達できるのが強みの地域といえるでしょう。取り引き先は国内15か所にある木材市場と、海外ではシンガポール・サウジアラビア・イタリアの3か国となっており、主に高級家具やエクステリア等に使用されます。高品質な木材の取り引きが多く、武蔵村山市の木材市場では1984年以降、年間の林業収益が約3億1,000万円と市の財政の大半を担っているほどです。このため、市では林業を地域活性化の町おこしの利用されています。2020年以降の武蔵村山市の木材市場の動向は、今後もより活性化した市場となる見込みです。国内向け・海外向けともに安定した木材供給量を誇っており、財政面でも非常に有益な産業となっています。

 

 
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