府中市における木材市場の現況(令和2年 2020)

府中市は東京のほぼ中心部に位置することが特徴となっており、律令時代に武蔵野国の国府が置かれたことにその名称が由来しています。現在も多摩地域の拠点都市となっており、東京周辺の交通の要所となっている地域です。
多くの東京都下の市町村が都心へのベッドタウンとなっているのに対し、府中市は行政機関や大企業の研究開発所などの中枢機関が発展しており、都市機能が充実していることが特徴です。その反面、自然が豊かな地域も多数存在しており都市機能と自然環境が両立している理想的な居住区域となっているため非常に人気が高い地域でもあります。商業施設が密集している府中駅周辺は地価が1坪160万円以上と言う都心部に次いで高額な地域となっており、定住率が高い地域となっているのも特徴です。
府中市の木材市場の現況は安定的に推移しているのが特徴で、高級住宅の需要が多いことや古くから居住している人の住宅の改築なども比較的多いことからその需要が安定しているのがポイントです。府中市内の木材市場の担い手となっている木材商は市内に10店舗以上存在しており、建材の提供のほかリフォーム資材等の提供も行っています。近年では都心から移住してくる人も多く、住宅の内装に多くの費用をかけると言うケースも多いため高級な木材を中心にその売れ行きが伸びているのが実態です。
府中市は東京の多摩地域に属するため、多摩地域のブランド木材である多摩産材が非常に人気になっているのも府中市の木材市場が堅調な理由となっています。多摩産材はその木目が美しくすっきりと揃っていることが特徴であり、非常に堅牢で美しいことから建材に積極的に用いられるほか内装材にもその美しさを生かして多数用いられることが多くなっており、その需要は市内にとどまらず様々な地域にわたっているのがポイントです。そのため、この存在も府中市の木材市場の動向を支える重要なものとなっており、府中市の木材市場は需要だけでなく生産の面でも非常に堅調な推移を見せているのが特徴となっているのです。

 

 
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