杉並区における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

杉並区は東京23区の西側に位置する行政区で、関東大震災以降急激に人口が増加したまま現在でも推移している地域であるのが特徴です。現在では住宅地としての印象が非常に強く、都心部のベッドタウンと言う性格が強くなっており、そのために住宅の建築が盛んな地域となっています。閑静な住宅街であることから多くの人が長期的に住む場所となっており、そのため古い住宅も多いことからこれらの営繕のためにも必要な木材の需要が大きくなっており、単なる建材だけでなく内装工事等に対する需要が多いのが木材市場における特徴でもあります。
そのため杉並区内には20店舗以上もの木材加工販売店が存在しており、建材の販売を始め様々な内装材の販売、及び家具などの材料を提供する貴重な場所となっているのが実態です。これらの店舗が様々な木材を杉並区内に流通させていることから木材市場は非常に活発な動きを見せており、その現況は非常に芳しいものとなっています。
日本では高度成長期に全国で杉や檜の栽培が盛んに行われており、この時期の現在不足に対応するために様々な山林でこの種の樹木の栽培が行われていました。杉並区内でも数多くの杉や檜が栽培されていましたが、同時に価格の安い海外産の木材の輸入が頻繁に行われるようになり、植林した樹木のほとんどが使用されないまま放置されたと言う経緯もあります。現在ではこれらの木材を有効利用しようとする動きも強まっており、積極的に国内産の杉や檜を使用する動きが高まっていることから、杉並区内ではこれらを利用した住宅の建築も非常に顕著となっているのが実態です。その反面、林業家の多くは建材よりも高値で取引される木材を生産しようとする動きも強まっており、特に若手の林業家は様々な珍しい木材を積極的に栽培しこれを販売しようとする動きが強まっているのが現状です。そのため、杉並区は様々な木材を取り扱う非常に重要な拠点となっており、この木材市場は区内だけでなく様々な地域にも木材を供給していることから木材市場の動向が非常に顕著となっている点が特徴となっています。

 

 
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