世田谷区における木材市場の現況（令和2年 2020）

世田谷区は、日本を代表する高級住宅街です。
古くから都心の住宅地として栄え、現在も芸能人やスポーツ選手など著名人が多く住んでいます。
高級住宅街であるため、世田谷区は建材としての木材需要が多くあります。
しかし区内には木材市場は一切なく、原木の取引は行われていません。
そのため世田谷区における木材市場の現況も、ゼロといえる状態になっています。
世田谷区で需要のある木材は、各地にあるさまざまな木材市場からの供給により満たされています。
たとえば東京都には地元である多摩産のヒノキやスギを取り扱う木材市場があり、世田谷区など多くの地域に供給されてきました。
また北欧やカナダなどから輸入された木材も使われており、こうした流通ルートにより住宅用建材は供給されています。
一時期は国産材より価格の安い外国産材が増えていましたが、ここ数年は地元の木材も徐々にですが増え始めています。
まだまだ外国産材が主流とされますが、国産材には魅力的な特徴がいくつもあり、たとえば東京のスギは高密度の年輪が魅力です。
美しい木目が広がっているので、見える場所に使用すれば高級感が漂うでしょう。
国産材は外国産材に比べると高価ですが、世田谷区に家を建てる人の多くは経済的にも余裕があり、コストよりも品質重視で建材も選ぶケースが多いです。
一生暮らす住まいだからこそ価格で妥協せず質を重視する傾向にあり、そうした人なら多少価格が高くても国産材を選んでくれるでしょう。
また東京都も国産材の使用を推進しており、他の自治体では公共施設では地元の木材を使うところもあります。
東京に限らず国内の木材市場の現況は、まだまだ厳しい状態です。
しかし価格より品質を重視する人が増えたり、自治体が積極的に使用を推進していけば現況は変わっていくかもしれません。
世田谷区にも東京などの国産材を使用した高級住宅が増えれば、東京都の木材市場もさらなる賑わいを見せてくれるでしょう。