大田区における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

大田区は東京23区の中で最も中心部から離れた位置に存在しており、神奈川県川崎市と隣接する地域でもあります。さらに東部には羽田空港を擁しており、都心の重要な玄関口となっているほか羽田空港の国際空港化に伴い海外からの入国者に対する重要な玄関口となっている点も近年のポイントです。
この地域は東京湾に面していることもあり古代から多くの住民が生活する拠点として栄えてきました。独自の文化を築いてきたと言う経緯もあり、様々な面で関東地区の文化の貢献を担ってきた地域でもあります。そのため歴史上の意味合いが非常に大きな地域となっており、また環境的に穏やかな地域でもあることから住みやすい場所として発展してきました。主に沿岸漁業が盛んであり特に海苔養殖は江戸時代から広く行われてきましたが、東京湾の汚染や埋立地の拡張のために現在では衰退しており、現場はその当時のノウハウを生かした卸売業が中心となっています。そのため古くから漁業を中心とした商業の文化が栄えた地域でもあり、現在でも青果市場が存在しており東京の流通の中心地となっているのが特徴です。
大田区における木材市場の現況はこのような土地柄を背景に古くからその需要が盛んな地域となっていました。この地域は比較的古くから定住をしている人が多く、またはその子孫もこの地域で住宅を建築し生活をすると言う傾向が強くなっているため、新興住宅地のような爆発的な需要はありませんが堅調に推移しているのが現況となっています。大きな商業施設や大企業の工場などは少ないものの、町工場が多数存在していることからその材料などの面で木材の需要は比較的安定しており、一定のレベルでの推移をしているのが特徴です。
さらに公営アパートなども比較的古くから存在しており、特に高度成長期に建築されたアパート群が多いことから近年ではそのリフォームやリノベーションが非常に盛んとなっており、そのための内装材の需要が増えているのも実態で。そのために特に近年では木材の需要が多くなっており、木材市場が活発化している実態があります。

 

 
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