設楽町における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

設楽町は愛知県北西部の北設楽郡に属する町で、全体の90%が山林となっており古くは林業が非常に盛んな地域となっていました。しかし現在では過疎化が進み木材の生産は急激に落ち込んでおり、放置される山林が非常に多くなっているのが実態です。そのため木材市場の現況は決して良い状態のものではなく、放置された山林の取り扱いが町の課題となっている状況があります。
設楽町は山林地域となっていることから古くから農業が盛んな地域となっていました。特に高度成長期には住宅の材料となる杉や檜の生産が非常に盛んであり、現在でも多くの山林が杉や檜の林となっています。しかし高齢化が進み人口も減少していることから、多くの農家が林業を止め比較的手のかからない農作物へその生業を変更していることもあり、放置されるところが増えたことが地域の大きな問題となっていることから、町では近年様々な施策を打ち出し、林業の復活に大きな力を注いでいるのが実態です。
その一つが都会からの移住の促進です。近年では多くの農村地域で移住者の促進を進めていますが、設楽町でも移住者に対しての住居の提供や様々な地域サービスの提供などを行い、林業家を増やそうとしているのが実態です。そのため徐々にではありますが都心からの移住者が増えており、これらの人々にそのノウハウを伝授することにより、林業の継続に力を入れている実態があります。
設楽町は古代からの歴史が深く、旧石器時代には多くの人々が住んだ形跡があり様々な石器や土器が見つかっています。しかしその地形から農作物の生産には不向きであったため、稲作が盛んになった頃にはあまり人が住んでいなかったと言う記録も残っており、その地形が生かされる戦国時代まであまり多くの人が住む地域ではありませんでした。山林が多いことから仏教等では非常に重要な地域と考えられており、寺院が多いのもこの地域の特徴です。非常に自然の豊かな地域でもあるため、現在は観光地やパワースポットの人気が非常に高くなっているのが特徴となります。

 

 
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