みよし市における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

愛知県の三河地方(西三河)にある「みよし市」では、木材市場で出回っている三河地方産の木材を三河材と呼んでいます。三河地方では植林が行われており、木材生産や森林保全を目的とした活動が活発に行われている場所です。三河材はヒノキが中心で使われているため、柱材(建物を支えるとても大切な部材)にはもっとも適していると言われています。また選び抜かれた頑丈で細胞変化が見られにくい質の高いヒノキを使用しているため、木材市場の中でも優良材木として高い評価を得るようになりました。

 

三河材を手に入れるには西部市場と大口市場があり、週1回の開市がされていて問屋別に内地材・輸入材・建材・銘木と扱う品目が決められています。愛知県の森林は県全体の面積のおよそ4割を占めており、再生可能な木材の供給を行っているのが特徴です。林業では植林から伐採までの工程を適切に行うことで公益的機能を発揮しますが、その現況は木材市場における価格低下の影響などから林業経営への意欲も弱まりつつあります。意欲が低迷すると木材生産の場にも悪影響となり、環境保全や森林保全活動の妨げになると危惧されています。

 

愛知県は東海地方が木材の集積地となっており、大きな木材積出港が建設されて木材製品の加工を行う拠点の場として有名となりました。生産物を大量に消費する特定地域のことをさす「大消費地」であることも大きな要因となっています。また愛知は木材加工業が盛んで、特に木製品の出荷数は全国でも上位に位置しているほどです。26年次の木材・木製品出荷額は全国5位の位置につけ、全国シェアの5.4%を占めるまでに成長を遂げました。県全体で見ても製材工場の数は全国16位と非常に盛んな場所です。

 

みよし市では愛知県の新しい取り組みである、国際競争力を高める活動を進めています。合板・製材性などの強化を推し進める政策を国が推奨したことをうけ、間伐材の整備などを見直してより優良な木材を供給できるように努めています。

 

 
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