小牧市における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

愛知県小牧市では、平成23年4月の森林法改正で平成24年以降に森林の土地を所有した場合、市町村長への事後届出の義務付けが行われています。小牧市は愛知県の北東部、名古屋市の北側に位置する人口約149,000人(2019年10月時点)の市で、市域の北東部は西山と呼ぶ低山があります。また、市域内には標高86mの小牧山をはじめ、別名大山と呼ばれている北東部にある天川山(標高279.6m)や市域中北部に位置する標高54.9mの岩崎山、東北部に位置する標高約260mの尾張三山の1つでもある白山などの低山が多数ある場所です。中には規模自体が小さいく林業に適していない山もありますが、小牧市内での産業の一つとして林業が盛んに行われているといいます。これに伴い木材市場の活性化も図られており、2015年以降からの林業経営体数は2つで、その内の1つは家族経営の林野です。規模こそは少ないものの現況としては従来からの木材搬出量を維持しているといっても過言ではありません。

 

小牧市の林家数は2015年時点で104戸、林野面積は678ヘクタールで市域面積の約0.3%の規模を持ちます。林野面積の100%にあたる678ヘクタールが民有林で、公有隣は390ヘクタール、私有林は288ヘクタールの割合です。民有林とは個人・会社・社寺などが所有している私有林を意味するもので、都道府県や市町村・財産区などが所有する公有林とは区別されます。なお、小牧市内の木材市場の現況は、主に市域内で活用する木材を流通しているのが特徴で、家具や建築用木材などで活用されるケースが多いといいます。森林面積が比較的小規模であること、林業を可能にする林野も小さいなどからも、全国や輸出などへの流通が行われることは少なく、小牧市内で切り出された木材は市内で活用するなどのスタイルがあるのではないでしょうか。特に注文住宅などでは市内で切り出された木材を使った家づくりを行いたいと考えている人も多いといいます。

 

 
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