小山町における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

小山町は静岡県の西北東に位置する街で、神奈川県や山梨県と隣接しており、全体の65%が森林となっている地域でもあります。そのため林業は古くから盛んであり、木材市場の現況は非常に高いレベルで維持されている点が特徴となっています。現在でも原木の生産は行われていますが、高齢化が進んでいることや人口が減少していることから担い手が少なくなっており、総合的に生産量が低迷しています。その反面近年では富士スピードウェイのある街としての存在価値が強いほか、東京オリンピックでは自転車競技の会場となることが決定しており、観光地としての存在価値が高まっている点が特徴です。そのため従来の生産が中心の市場から需要が中心の市場へと転じる時期となっており、今後は需要の面でその推移が大きく伸びることが期待されています。
小山町の特徴は富士山を抱える街であると言うことです。そのため富士山にちなむ様々な工芸品も多数生産されており、その多くにも木材が使用されている点が重要伸ばす要因となっています。首都圏から比較的近く、気軽に行けるリゾート地と言う位置づけも近年の観光の需要が増えている要因となっているのです。
小山町の木材市場の現況は従来ほど原木の生産は行われてはいないものの、それでも地域内の工芸品の生産や住宅の建築の材料等は基本的に町内で生産されたものを使用するような方向となっています。一時期は海外の安い建材を使用した時期もありましたが、現在では町内の木材を積極的に使用しようと言う気運が高まっており、様々な用途に利用されていることからその現況は好調なものとなっているのです。また若い林業の担い手を増やそうと言う施策も行われており、移住者に対して住宅や山林を融通するなど様々な活性化の施策を町を挙げて行っていることから、徐々に林業を行おうとする移住者も増えつつあり、今後はこれらの施策が実を結び、市場の活性化が期待できるものとなっているのです。

 

 
トップへ戻る