清水町における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

静岡県清水町は、伊豆半島の付け根部分に位置するとても温暖な地域として有名な町です。急峻な山々や稲作からなる田園が広がり、林業も盛んに行われるようになりました。そんな清水町には「清水町森林組合」と呼ばれる、木材市場において合法な木材製品を販売するように働きかけている団体組合が存在しています。

 

合法木材とは違法伐採されたものを使用していない製品のことで、業界団体認定制度などに基づいて分別管理された合法性が証明された木材のみに認定されている貴重な製品です。日本の木材市場で販売されている製品の現況は、他国から違法な伐採の実施によって作られたものが多く出回っています。違法に伐採されたものは買わないことを明確にしている消費者や企業の調達担当者の要請に応えるため、「林野庁のガイドライン」に基づき、森林所有者には伐採時の森林法の手続きが適切になされた場合のみ証明書を発行するように定めました。

 

木材・またはその製品の合法性の証明については、林野庁が作成したガイドラインの3つの方法が用いられています。「森林認証を活用する方法」と「業界団体の認定を受けた事業者が証明する方法」、「事業者独自の取り組みによる方法」の3つが挙げられます。森林認証は定められた認証マークにより証明する方法で、「緑の循環認証会議・SGEC」「森林会議協議・FSC会」「森林認証プログラム・PEFC」のマークが目印です。

 

事業者が証明する方法は森林・林業・木材市場では違法伐採に反対する態度を表明すると共に、木材の合法性を証明する仕組みを作り上げて業界の全てで合法性の証明に取り組むことです。また事業者独自の取り組みでは伐採から入荷に至るまでの流通経路をしっかりと把握し、業界団体認定の証明方法と同等レベルでの信頼性が約束されている取り組みのことをいいます。このように木材市場の現況をよく理解し、違法伐採を完全に食い止めて合法木材をより良く流通させるおとが何より重要です。

 
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