島田市における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

島田市は静岡県の中部、大井川の両岸に位置する市です。一般的に河川は町や市などの境界にされることが多いのですが、島田市では大井川を中心にその両側が市域を形成しているなどの特徴を持ちます。大井川沿いには森林が形成されており、林業が盛んに行われているといいます。島田市の産業は製造業では紙や自動車部品が中心になっている、農林水産業においてはお茶の産地などからも緑茶の生産が盛んに行われている場所です。紙の原料は木材などからも林業の中で切り出された木材はパルプ製造で使われることがあるのではないか、このようなイメージを持つ人も多いといえましょう。和紙などの上質な紙類は国産の木材が使われることが多いのですが、紙の原料となる木材の大半は輸入材です。これは日本国内の木材の価格が非常に高いなどからも、日本の木材市場での使われ方の大半は高級家具類などの木工製品や住宅などになります。

 

島田市内を流れる大井川の中流域は有数の木材産地でもあり、島田市の木材市場の現況は森林の保全が重要なポイントになって来ます。植林を行ってから伐採ができるまでには40年前後の歳月が必要になるため、伐採だけでなく植林の計画も欠かせません。また、森林はそのまま放置してしまうと葉が生い茂り、地面には光が届きにくい環境になるなどからも定期的な伐採などの管理が欠かせないものといいます。戦後の日本の都市開発はコンクリートを中心に進められて来たといわれているのですが、現在では環境の優しく、美しい素材としての木材に注目が集まっています。輸入材に押されがちな日本の木材も、教育施設や老人保養施設、混浴施設などで使われることが増えているといわれています。なお、島田市では森林整備計画を推進しており、地域森林計画の対象となる民有林がある市町村が、5年毎に作成する10年を一期とする計画を行っているなど、島田市の森林を守るための試みが積極的に行われているようです。

 

 
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