静岡市における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

静岡市は、清水市と蒲原町と由比町が合併し巨大な都市となりました。
現在の総面積は約14万ヘクタールとなっており、北部には3000メートルを超える南アルプスもあります。
中央部には南部の駿河湾に注ぎ込む安倍川が流れ、自然が豊かな都市として親しまれてきました。
山々や海、川など自然に恵まれている静岡市は、森林面積も広大です。
静岡市内の森林面積は10万7千ヘクタールを超え、森林率は76%にも達しています。
これだけ木々の豊富な静岡市なので、木材市場の現況も活発だと思うかもしれません。
しかし現在の静岡市の林業は各地と同じく大きな問題を抱えており、木材市場の現況にも影響を与えています。
静岡市にある民有林の人口林率は44%となっていますが、約90%を構成するのはスギとヒノキです。
スギやヒノキは木材市場でも頻繁に取引されている樹種なので、現況にも好影響をもたらすと思うかもしれません。
しかし人工林にあるスギやヒノキのほとんどは、間伐を必要としてる8令級以上です。
その割合は80%を超えており、早急な間伐を必要としています。
このまま間伐しないでスギやヒノキの放置林が増えてしまうと、森林は荒れ山々の環境も破壊されるでしょう。
台風や集中豪雨などが発生すると、土砂崩れや洪水などの被害が起きる原因にもなり被害は大きくなります。
近年の日本は台風や集中豪雨などの水害が相次いで発生しているため、防災の面でも間伐や伐採などの作業を計画的に進めて、健全な森林作りをいち早く進めなければいけません。
現在の静岡市は人口は72万人を超えた政令指定都市となり、特に南部の下流域には人口が集中しています。
北部の山々で伐採され木材市場で取引された原木を消費する市民が多くいるので、上手くアプローチしつつ供給すれば現況は大きく変わるかもしれません。
木材市場の現況が現在より活発になればなるほど、健全な森林作りが静岡市で進められていると考えられます。

 

 
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