御前崎市における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

御前崎市は、静岡県中西部の南端部に位置する都市で、総面積は6585ヘクタールであり、山林面積は1646ヘクタールで4分の1を占めており、そのうち人工林の割合は623ヘクタールもあるのが御前崎市の木材市場の現況であり悩みでもあります。人工林の比率が38%を超えておりしかも分散しており森林整備をまとめて共同化していくことが難しい状況です。人工林は、民有地になっており原木市場の低迷もあり御前崎市において活用されているとは言えないのです。1ヘクタールを超える開発には、県の許可を必要とするのもネックになり、森林を伐採するには1ヘクタールを超えない範囲でとの限定もあります。

 

人工林が多い御前崎市では、森林の維持管理を推進するためにも伐採や間伐を進めて保養休養の場としたり、海岸に面していることから飛砂対策や潮害防備・生活環境の整備、森林が持つ公益的機能はますます高まっているので、なんとか人工林を活用していくことを考えなければならないのです。そこで木材市場の現況に変化を与えるため、まず行政が需要の喚起をすることを提案しています。木材の利用を促進することは、山村をはじめとする地域経済を活性化させることにつながります。そこで、御前崎市が整備するすべての建築物・工作物・公共土木工事や民間企業が整備する市内の公共建築物には木材を利用するように基本的な考えを定めています。木材の具体的な利用法では、建築材料としての木材の利用はもとより、建築材料以外の各種製品の原材料としての木材利用を推進していく方針です。木材を加工したり、チップにして燃料にするなど合わせて人工林を活用する方法はあるはずです。スギ・ヒノキなどの人工林は、建築資材として活用するには丸太の価格が落ちているため、伐採によって経費を出せていないのが現状です。しかしながら、加工した木材の価格は下落しておらず、高級な製品として輸出などもされています。運搬など取り扱いも製材などや乾燥設備を整えることが重要です。御前崎市は、前向きな形で人工林問題に取り組む自治体になります。

 

 
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