袋井市における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

袋井市においては可睡丘陵や小笠山丘陵、宇刈丘陵などの丘陵の部分に森林が生い茂っていて、丘陵の裾野の部分にミカン園や茶畑が広がり、そのふもとの平地の部分に水田地帯が作られています。森林の状態に関しては、人工林と天然林がそれぞれおよそ半分ずつの比率を占めていて、天然林にはカシやシイといった照葉樹林とも呼ばれる常緑広葉樹林が広がっていて、そこに栗やコナラなどの落葉広葉樹林が交じり合っている状態です。

 

小笠山丘陵などには部分的にアカマツが生えている林もありますが、そうなっているのは冬に吹く強風の季節風による影響を受けたり、その土地の土壌の養分が乏しく痩せていたりするのが理由になります。人工林では、袋井市の丘陵の部分の中でも特に肥沃な地域にヒノキや杉が植えられていて、森林計画に従って定期的に伐採され建築材料や木工品の材料として木材市場に流通すると言うのが、袋井市の木材市場の現況です。海岸の部分には砂が飛び散るのを防止するためにクロマツが植えられています。

 

遠州三山と呼ばれる可睡斎と法多山尊永寺、油山の周りには森林が、ちゃんと管理されていて樹齢の長い非常に大きな樹木も生えている状態です。油山寺の敷地の中には主にスダジイで構成された常緑広葉樹林が生い茂っていて、参道には非常に大きなヒノキや杉がそびえ立っていて、厳かなムードを醸し出しています。

 

袋井市の中の色々な場所で目にする寺院や神社の敷地の中には社寺林や森が残されている状態です。これらの社寺林や森の中には貧弱で狭いところも中にはありますが、萱間神社や八幡神社などには立派な自然の状態に近い森がそのまま残っています。これらの森や社寺林は、昔の名残りや風景を留めておくのに貴重な存在であるのと同時に、生活と密接に関係した地域に暮らす住民の気持ちの拠り所になっている状態です。袋井市は天竜林業地帯の一部に属しヒノキと杉を生産しているというのが、2020年の木材市場の現況になります。

 

 
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