京丹後市における木材市場の現況(令和元年 2019)

京丹後市における木材市場の現況(令和元年 2019)

 

京丹後市は、京都府の北部にあり丹後半島の大部分を占めている街です。日本海側気候であり、豪雪地帯にも指定されています。豊かで美しい海に囲まれている地域なので、漁業が大変盛んで市街地も海側に広がっていますが、豊かな森林資源も有している地域です。京都府の森林は総面積の7割以上を占めており、林業も坂に行われてきた歴史があります。質が良く見た目が良い木材に定評がありますが、昨今では木材価格の低迷によって林業の生産活動が停滞し、木材市場においても京丹後市は低迷している現況となっています。
京都府では森林の多様な機能が十分に発揮されるように地域森林計画を立案し、森林の整備や保全に努めているところです。京丹後市も京都府の地域森林計画に参画しており、森林の維持管理や整備に取り組んでいます。京丹後市では林業分野への就業の促進や林業従事者のレベルアップのために、林業者育成セミナーを開催しており多くの人が参加しました。林業者育成セミナーでは、京都府の林業普及指導員の講義や京都府立大学教授による森林管理の手法の研修などを受けることができます。また木の伐採や搬出方法の実習なども計画されており、後継者不足による林業の衰退を防ぎ、活気ある林業を継続し、森林の維持管理や環境整備などが継続できるように積極的に取り組んでいます。
近年は、強度が高く経年劣化が少ない新素材が住宅建設時に使われるようになったり、輸入材が多く入ってきたりしていることから国産材の価格の低迷が続いていますが、ぬくもりや見た目の美しさを求めて内装材などに国産の木材を使う場合が増加傾向にあります。京都府産の木材は、品質が大変良いスギやヒノキなどの高級木材となる植林が戦後に行われており、収穫時期を迎えています。新築用だけではなく、リフォーム資材としても注目されている高級木材の需要にこたえるためにも、若手の技術者を育成する取り組みが期待されている地域です。

 

 
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