八幡市における木材市場の現況(令和元年 2019)

 

八幡市は京都府の南部に位置する市、市名は市内に鎮座するといわれている日本三大八幡宮の一社でもある石清水八幡宮に由来しているといいます。八幡市の総面積の約1割が森林で、国有林はその中で約47%を占めているなどの特徴を持ちます。国有林の中で約29%にあたる198ヘクタールは土砂失防備や保健、風致や干害保安林に指定されています。また、琵琶湖国定公園の一部も指定が行われているなどからも、景観に配慮が行われた複層林事業が欠かせません。湖南アルプス自然休養林は奥島山地区にある施設で、ハイキングなどに訪れる市民や他のエリアからのハイカーの憩いの場になっている施設です。

 

伊崎国有林は昭和63年頃よりカワウのコロニーをつくり、カワウの糞による被害や枝折りなどにより森林被害が拡大、これに伴い平成16年度よりカワウの被害防止対策を実施しているなどの現況を持ちます。尚、森林被害を受けた場所は広葉樹の植林を行って森林の回復を待つなどの現況もあるようです。京都府全体の木材市場は森林面積が大きいことからも活性化されていますが、八幡市の森林面積はそれほど広いものでなく、主に防災目的で森林の育成事業を行っているのが特徴です。

 

多様な機能があるわけですが、その機能が十分に生かされるためには定期的な伐採などの管理が欠かせない、伐採したあとは植林を施し若い木を成長させるなどの自然サイクルに拍車をかけることが重要となります。ちなみに、八幡市は南東側から北側にかけて木津川に接した環境を持ち、森林が形成されているのは北部の男山周辺エリアのみです。男山には展望台が設置されている他、石清水八幡宮などの観光スポットもあります。また、八幡市は区域森林計画の実施地域でもあり、民有林について都道府県知事が先頭に立ち森林を守る試みを行っているもので、5年毎に10年間を1期として計画を立て森林の育成や保護、そして管理を進めているなどの現況もあるのです。

 

 
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