亀岡市における木材市場の現況(令和元年 2019)

 

京都府の中央部からやや南に位置する亀岡市は、京都市の西に隣接している地域です。総面積は225,000haで大阪市とほぼ同じ面積であり、森林面積は15,000ha以上あり、森林率が高い地域となっています。人口は9万人をこえており、京都府内第3位ですが、豊かな緑に囲まれており、きれいな水と恵まれた自然環境により森林資源も豊富です。スギやヒノキなどの高級木材の人工林が多く、森林面積のうち83%が民有林となっています。
亀岡市は、亀岡市だけでなく京都市や大阪市をはじめとする人口密集地と近いため、住宅や公共施設、寺社仏閣などの建設などに必要な木材の需要が高く、木材市場の現況は好況です。優良建築材、無節柱材の生産に大変力を入れているため、高級木材の需要が大変高く、近隣地域だけでなく遠方との取引も多くなっています。特に近年では木材にこだわった建築物や住宅の建設、リフォーム時に上質な木材を使用することなどが増えてきているため、建設用木材とリフォーム用木材が求められており、柱や壁といった部分に使う高級木材が求められるようになってきています。間伐材を利用した稲木丸太や足場丸太、杭丸太の加工販売も盛んな地域です。
また亀岡市は、炭生産も盛んな地域で里山を守り育てながら炭づくりをしてきた歴史があります。現在では、間伐材を利用して炭づくりを行ったり、技術の継承に取り組んでいます。机や椅子などの木工製品の製作も行うなど多種多様な木材加工を行い、実績を積み重ねています。一方で後継者の不足、林業従事者の高齢化が進み、森林の維持管理や加工販売などの人材が不足している地域でもあります。亀岡市では、林業セミナーなどを主催して後継者の育成や森林所有者の技術向上などに取り組んでいますが、今後の木材市場の活性化を図るためには、人材の確保と育成を行い林業従事者の若返りを図る必要があり、今後の動向に大きく影響すると推測されています。

 

 
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