日高川町における木材市場の現況(令和元年 2019)

日高川町における木材市場の現況(令和元年 2019)

 

和歌山県の中部に位置する日高川町は、東西に約35q、南北約10qの村で中央部を日高川が流れる豊かな自然に恵まれた町です。総面積の約9割を森林が占めており、紀州備長炭の生産が有名となっています。みかんや甘夏、不知火などの柑橘類やエンドウ、ブロッコリー、ゴーヤなどの野菜類のほか、梅やシイタケなどの栽培が盛んな地域です。観光にも力を入れており、グリーンツーリズムが等に人気があります。大阪市内からのアクセスの良さや豊富な自然環境、確立された受け入れシステムが好評で、田舎暮らしを希望している人からの人気が大変高く、県内でも特に移住者の多い地域です。
日高川に代表されるきれいな水と肥沃な土地柄、恵まれた天候と林業に適した環境で、スギ材やヒノキ材のブランド化が進み木材市場においても注目されている地域となっています。日高川町の木材市場を支える林業従事者の中にも、移住者がおり、林業の担い手として活躍していることが、さらなる移住者の促進につながっている現況です。
特にIターン者が多い。
日高川町は、林業の活性化を目指すスマート林業構築実戦事業に参加しており、上空からドローンを活用して経済林の維持管理、伐採などに適した人工林の解析など先進的なICT技術を実戦活用していたり、現場作業の省力化や木材需要のマッチングと流通の効率化などを推進することで地域材の増産と利用量の拡大をはかる取り組みに着手しています。精度の高い森林情報を活用して、森林調査や林道整備などにいかす業務支援システムの構築や管理業務の効率化、木材需給ニーズの最適化などが期待されており、素材生産から木材流通までのコストを20%削減することを目標に掲げるなど、地域材の供給と利用料を約3倍増加させることを視野に入れている今後の活躍が期待されている地区です。さらなる人材確保と人材育成、IT化や効率化などの成果が上がると、日高川町のブランド木材の需要もさらに高まっていくと予測されます。

 

 
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