紀の川市における木材市場の現況(令和元年 2019)

紀の川市における木材市場の現況(令和元年 2019)

 

和歌山県の北部に位置する紀の川市は、岩井市と和歌山市、かつらぎ町、海南市などと接する地域で大阪府に近い街です。和泉山脈や紀伊山地を控えている地域で、一級河川の紀の川が東西に貫流している自然に恵まれた地域となっています。紀の川市の総面積は228平方キロメートルであり、和歌山県全域の約5%に当たります。農業が大変盛んで桃やいちご、かんきつ類などの果樹栽培は全国的に有名です。阪神圏に近いために観光農園や直売所も多く、大変人気があります。
紀の川市は、恵まれた自然環境にあり、山地も控えていることから豊富な森林資源を有している市です。和歌山県は、土地が肥沃で、水環境に恵まれており、天候も良いことから天然林、人工林共に生育が良い地域となっており、紀の川市においても高級木材のスギやヒノキの生産が盛んにおこなわれています。地区には製材所も多く、かつては林業が大変盛況だった時代もありましたが、現在では木材市場におけるスギやヒノキなどの価格低迷の影響を引きずっており、活発に営まれていない側面もある現況です。
紀の川市では、国が策定する整備事業等に従い、森林の維持管理や林道の整備などに努めていますが、林業従事者の高齢化や過疎化などの影響を受けて林業従事者を十分には確保できていません。和歌山県の木材は、大変品質が良く、見た目も美しく丈夫でブランド化することによって成功している地区もあるため、紀の川市でも人材確保や作業の効率化、林道の整備などが進んでいくと、阪神圏に近いという地の利を生かしてブランド木材の出荷量を安定的に確保することができる可能性があります。紀の川市は、若手の林業従者の育成や移住者の誘致などにも力を入れていく地域なので、林業に携わる人材が増加していくとブランド木材の出荷量だけでなく、地産地消や家具などの木工製品の製作、新商品開発などにも発展していくことができる可能性があると期待される地域で鵜s。

 

 
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