上北山村における木材市場の現況(令和元年 2019)

上北山村における木材市場の現況(令和元年 2019)

 

奈良県東部に位置する上北山村は、大峯山脈を中心に四方を山々に囲まれた山村地域です。
総面積のうち約97%が森林で、集落は北山川に点在しているだけののどかな村となっています。
四方を山々に囲まれた地域なので、上北山村では古くから林業が栄えてきました。
大台ヶ原や大峯山脈では天然林が広がっていますが、村内には人工林も多くなっています。
人工林を構成している樹種は、スギやヒノキです。
古くから上北山村ではこうしたスギやヒノキの伐採が盛んで、木材市場も賑わいを見せていました。
しかし木材市場の現況は、林業が全国的に不振であることから決してよくありません。
上北山村の林業従事者も高齢化しており、人工林の維持も大きな問題となっています。
人工林の維持は、昨今世界的な問題となっている地球温暖化対策の観点からも重要です。
地球を温暖化させる二酸化炭素を、森林は吸収してくれます。
そのため人工林を守る森林整備を上北山村では積極的に行っており、地球温暖化防止の一役を買っています。
森林が荒れ山々も荒れると大規模水害も起こりやすくなるので、人々の暮らしを守るためにもこうした活動は重要になるでしょう。
大台ヶ原にある天然林も、世界遺産に登録されたことから植生保護が進められています。
上北山村では木材市場を中心とした林業が行われる一方で、豊かな森を保護するための施策も積極的に行われているわけです。
上北山にある森林の現況は、決して良くありません。
木材市場での価格低迷から林業従事者は減り、その結果手入れの行き届いていない人工林も多くなりました。
伐期を迎えたスギやヒノキがそのまま放置されるケースも増えて、大きな問題となっています。
しかし村全体で山々を守るための方法を考え実行していれば、いつかはかつてのように豊かな自然を取り戻せるかも知れません。
上北山村の木材市場が再び賑わいを見せるためにも、豊かな山々を取り戻していくことは大切です。

 

 
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