平群町における木材市場の現況(令和元年 2019)

 

平群町は、奈良県西北部にある生駒郡の町です。西は生駒山地と新貴山、東は矢田丘陵に囲まれた小平野で竜田川が流れています。平群町の歴史は古く、大和国の時代に古代豪族であった平群氏の本拠地であり、神社や古墳など名所旧跡が数多くあります。平群町は、非常に利便性に富んだ交通網を有している地域で、大阪への通勤圏として丘陵地の住宅開発が進み、人口が増加している地域です。奈良や大阪の中心部へは1時間足らずで行くことができ、京都にも近い地域となっています。林業は活発ではなく、木材市場において平群町の木材はほとんど流通していない現況となっています。家具などの木材加工も行われてこなかった地域なので、林業に携わる人は大変少ない地域です。
平群町の北部では、イチゴの産地として知られており、キュウリやトマトなどのハウス栽培の実績が豊富な地域として知られています。イチゴの栽培技術がとても高く、クリスマス直前に多く出棺されておりブランドイチゴとして消費拡大や加工品の開発などに取り組んでいます。また中部では、バラや小菊などの花卉栽培が盛んにおこなわれており、特に古くからおこなわれている小菊の栽培は、全国な知名度も高く生産量は大変多いです。バラの出荷量も多く、昭和49年に構造改善事業によって約1.8haのガラス温室であるバラ団地ができ、現在ではコンピュータによる品質管理や経営管理が行われており主力産業のひとつとなっています。
平群町南部では、デラウェアを中心としたブドウ栽培が盛んです。種なしブドウの栽培技術に優れており、巨峰などの高級ブドウの栽培技術も高く県内はもちろんですが近畿圏や全国への出荷もされており、需要が高くなっています。平群郡全体で、野菜や果物、花卉などの農業が盛んになっており、林業に携わる人はほとんどいないため、町の支援事業も農業が中心となっており、後継者の育成や作業環境の向上、機械化やIT化などが進められている地域です。

 

 
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