近江八幡市における木材市場の現況(令和元年 2019)

近江八幡市は滋賀県の中部にある人口8万1千人ほどの街です。東近江市や野洲市、蒲生郡竜王町と接しています。近江八幡市は琵琶湖東岸にあり近江商人や安土城などが全国的に有名です。この街は豊臣秀次が築いた城下町が基礎となっており、商業都市として発展してきた歴史があります。近江商人の発祥地ということでも知られています。市内の新町通りや永原町通りなどは近世の風情を残しており国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されました。近年では時代劇の撮影場所にも利用されています。市内の人口は8万1千人ほどですが周辺地域を含めると多くの人々が暮らしており、木材に対する大きな需要があります。
様々な天然資源の中でも特に木は入手や加工が容易という特徴があります。人類は古くから薪や木炭などの形でエネルギーとして利用してきました。最近では石油など他の資源へのエネルギー転換が進んでおり、エネルギーにするための木材需要は低下しています。しかし木は地球環境に優しいエネルギーになり得るため再評価する動きも見られます。加工した際に発生する削りカスは、固めると木質ペレットのような燃料となります。また炉内で分子を分解すれば水素ガスなどのエネルギーを得ることができます。近江八幡市でも近年地球環境に優しいエネルギーとしての木材が注目されており需要が高まっています。
木材には吸湿性や吸音性の他にも、断熱性や加工の容易さなどの優れた特徴があります。そのため家屋や家具の材料として最適です。日本では古来より桐材を使ったタンスなどが作られてきました。桐材は燃えにくいだけでなく吸湿性に優れているというメリットがあります。住宅などにおいて木材が使用される割合が増えるほど、人間は安らぎを感じることができます。
近江八幡市の周辺には多くの人々が暮らしており消費活動も盛んです。エネルギーや建設資材、家具の材料など様々な目的のために木材が必要とされています。木材市場では活発な取引が行われており現況は堅調な状態です。今後も安定した木材需要が期待できるため、木材市場は堅調な状態が続くと予想されます。