南原市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

南原市(韓国)は韓国の中では歴史上非常に重要な要素と位置づけられ、古くから様々な王朝が栄えた場所となっています。百済の時代から陸上の政治の重要拠点となっており、王朝の要塞が設立された場所でも知られています。
その要因は韓国の中でも非常に強固な守りを行うにふさわしい地理的なメリットがあります。東は慶尚南道に、南は全羅南道に接する場所であり、当時の朝鮮地域を統括するには非常に適した場所となっていました。そのため、古くから要害の地として城郭が設立され、その周辺に都市が生まれると言う状況となっていたのです。
現在の南原市(韓国)は、東は小白山脈、西は富興山脈に囲まれた盆地となっており、韓国の中では比較的暖かい環境であることが特徴となっています。東南には高い峰々が連なる智異山国立公園があり、観光地となっていることもあるため毎年世界各国から多くの観光客が訪れる場所でもあります。
南原市(韓国)の木材市場の取引状況は決して芳しいものではありません。現在は農業を中心とする比較的人口の少ないのどかな山村となっており、さらに百済から続く朝鮮王朝時代の様々な遺跡や建築物が残されているため、自然環境が保護されている状況となっているのです。都市部では高層ビルや集合住宅などが近年建設されていますが、一般の木造住宅などは少なく、また今後もあまり増える傾向は見られない実態があるため、木造建築への木材の需要はそれほど多くないと言う実態があるのです。
韓国では森林面積が全体の65%程度を占めており、比較的林業に適していると考えることも多いのですが、実際には土壌が火山灰西野非常に枯れた地質であるため、木材の自給率が韓国全体で18%程度にとどまっているのが実態です。そのため周囲に山林を抱える南原市(韓国)でも木材の自給率は低く、建築資材だけでなく工芸品の材料でも木材は輸入に頼っている実態があります。そのため、南原市(韓国)の木材市場の取引状況は決して大きなものではなく、ソウル等の中心都市に比べると以上に低い数値となっているのが実態です。

 
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