金堤市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

金堤市(韓国)は、黄海沿岸の都市で、朝鮮半島最大の湖南平野の中心部にある都市です。農地が多く、韓国有数の穀倉地帯として知られており、米や麦などの主要穀物、パプリカなどの野菜をはじめ果樹栽培や養蚕などが盛んな田園地帯になっています。韓国の穀倉地帯として古くから灌漑に力が入れられており、大規模な貯水池や干拓事業、人口感慨が発達しており、収穫は比較的安定的です。
現在の金堤市(韓国)は、行政及び農業機関が集中するほか、地区の商業の中心地の役割も進んでいるため市街が発展しています。河川が多く、土地が肥沃なため、日本の統治時代には、多くの日本人が農地経営を行っていた歴史があります。一般家屋や農業事務所、商店などの建築物をはじめ貯水池や灌漑用水路など金堤市(韓国)の各地は、日本の統治下だった形跡が今でも残っています。
韓国では、一般的な家屋や団地、高層ビルや高層マンションなどの建設ラッシュが続いており、建築資材の需要が高いのですが、建設用の木材の自給率は低く、木材市場は近隣の中国や日本などからの輸入が多い取引状況です。近年、新築の建築物はもちろんですが、近年では古い建築物をリフォームして再生するときにも内装材に木材を使う事が増えており、建築用とリフォーム用の両方の木材が不足している状況です。
中国産の木材も価格と品質のバランスが良く人気がありますが、日本産の木材は品質も見た目も良いことから内装材として選ばれることが多く、大変人気があります。特に特有の芳香にリラックス効果や健康効果がある物質が含まれているヒノキは好まれており、質の良い日本産のヒノキの需要は年々高まっています。受験大国と言われている韓国では、子供部屋の内装やベッド、机などの家具、子どものおもちゃなどの材料としてヒノキが選ばれることが多くなってきているので、今後も日本産のヒノキを韓国が輸入する傾向は続いていくだろうと予測されています。

 

 
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