順天市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

順天市(韓国)は、海と山に囲まれた自然に恵まれた街で、南部の海辺に広がる広大な干潟が観光名所になっています。年間300万人以上が訪れる自然生態公園や干潟でとれるムツゴロウを食材にしたムツゴロウ鍋、山間部にある寺社などが人気です。韓国の首都であるソウルからは、3時間から4時間程度かかりますが、恵まれた環境にあることから大変人気があり、毎年多くの観光客が訪れる人気のスポットです。
自然に恵まれている順天市(韓国)ですが、木材市場は限られており、多くを輸入に頼っている現状です。韓国全体に木材市場の取引状況は、国内よりも海外からの輸入が大部分を占めています。韓国では、経済状況が上昇してきた1990年代以降、木材の需要が高まり続けており、木造住宅の建設やリフォームを含めない層の材料に選ばれることが多くなってきていることが背景にあります。韓国政府は木材の自給率を上昇させるために、国産の木材を住宅の材料にすることを目標にした取り組みを開始していますが、戦争後の木材自給率は大変低く、現在は多少向上していますが自給率は依然として低く推移しています。
韓国国内の住宅需要は、景気の上昇とともに増加しており、順天市(韓国)でも需要は高まっており、特に部屋などの内装の材料としての需要が増え続けている傾向です。自給率の低さから、不足している木材の多くを、近隣国である中国や日本から輸入しているため、日本にとっては韓国は重要な木材の輸出相手国のひとつです。最近では、健康志向の高まりや子どもの生活環境の向上を受けて、日本の質の良いヒノキ材が注目されています。健康に良いという評判が広がり、受験大国である韓国では、子どものベッドや机、知育玩具などの材料にヒノキを選定することも多く、大変人気がある木材です。また高級家具の需要も高まってきているため、家具用にスギやヒノキをはじめ各種の木材が日本から韓国へと輸出されている現状です。

 

 
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