江陵市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

北朝鮮との軍事境界線とも接している韓国北部の江原道は、険しい山岳地帯がほとんどを占めます。
冬は厳しい寒さの訪れる韓国内でも特に気温が低い地域で、そのため高冷地農業などの産業を中心に発展してきました。
森林面積は韓国でも最大規模であるため、一見すると林業には向いているかもしれません。
もし林業に向いているなら、木材市場も発展し取引状況も活発に行われていたでしょう。
しかし江原道の山岳は非常に険しく、岩も多いため優れた木材を育てることはできません。
マツや広葉樹の広がる森林を持ちながら、林業がそれほど発達しなかったのには険しすぎる山々が理由です。
林業の代わりに注目されるのは、広大な森林で採取できる林産物です。
松の実や山菜などの他に、マツタケも江原道の森では採れます。
この地で採取れたマツタケは最高級品とされ、収穫後は航空便で日本に輸出されてきました。
日本に住む日本人も、一度は江原道産のマツタケを口にしたことがあるかもしれません。
江陵市(韓国)は、そんな江原道の東部にある日本海に面した港町です。
海水浴に適した砂浜が多く、夏には多くの海水浴客が訪れるリゾート地でもあります。
江陵市(韓国)では、2018年に冬季オリンピック・パラリンピックが開催されました。
日本人選手が金メダルを獲得したフィギュアスケートなども、江陵市(韓国)にある屋内競技施設で行われました。
フィギュアスケートの他にスピードスケートなどの屋内競技が開催され、世界中から注目された街です。
オリンピックやパラリンピックが開催されると、盛り上がるのが建築業界です。
日本でも2020年に開催される東京オリンピックを前に、建築業界は大きな盛り上がりを見せています。
当時の江陵市(韓国)でも屋内競技会場の建設ラッシュが続き、それに伴い木材市場の取引状況にも変化が起きました。
現在は当時に比べると木材市場の取引状況は落ち着きを見せていますが、大きな経済効果を江陵市(韓国)にもたらしました。

 

 
トップへ戻る