永川市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

永川市は韓国の南東部にある都市で、日本人の観光客はあまり訪れない目立たない地域です。内陸部にあり、山や寺院が多いという特徴があります。永川市(韓国)は林業は昔からさかんに行われていて、木材市場の取引状況からも歴史と伝統がある会社が多いことが分かります。2010年あたりから新築物件の建築数が急増したこともあり、それに比例して取引数も伸びています。国内の林業の成長率は頭打ちになっている面もありますが、木材加工の需要は年々上昇傾向にあります。永川市には国内の最大規模の木材加工工場もあり、韓国の木製製品などの多くは永川市で製造されてます。木材は伐採するまで育てるのに多くの時間が必要になります。農作物のように春に植えて秋に収穫できれば良いですが、10年、20年単位で成長を待たなくてはいけないので、急いで伐採を進めてしまうと国内の木材をすぐに使い果たしてしまうことになります。急速な経済成長と資材不足とは意外と深い関係性があり、経済成長による建物の建築数に資材が追いつかないということはよくある問題です。このときに輸入に頼りすぎると国内の生産力は落ちてしまい、消費者も値段が高い国産を避けてリーズナブルな海外産を選択してしまいがちです。時期やタイミングによっても価格は大きく変動します。木材市場の取引状況を見ると国内のものは秋から冬にかけて取引されることが多く、それ以外の時期はあまり動きが無いです。年間を通して安定した供給を行うためには南半球の国から輸入をするのが効果的です。南半球は北半球と季節が逆なので、上手くタイミングを合わせれば年間を通して質の高い木材を輸入し続けることが出来ます。価格変動も最低限におさえることができるので、木材をたくさん使用する住宅メーカーや建築会社にとってはメリットが多いです。富裕層は質の高い木材を欲しがる傾向があり、檜や杉も丈夫でしっかりしたものが好まれる傾向が強いです。

 

 
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