尚州市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

韓国において内陸部、正確には大韓民国慶尚北道西部内陸地帯にある尚州市(韓国)は李氏朝鮮中期まで都でした。
嶺南という地域に限られていたものの、それでも政治的な役割を果たしていたからです。現在は総人口数は10万1514人ほどいる事が明らかになっています。この人口数は20万から30万人も抱えている都市と比べたら少ないですが、農業を産業にしている街にしてみれば多いほうです。ちなみに特産品は干し柿と朝鮮牛で、前者の生産量は韓国でもトップクラスで、後者は三大産地の1つに数えられています。
農業で経済を支えていますが、決して人の出入りがない地域ではありません。
その証拠に文蔵台や尚州博物館といった観光地が点在しており、また自転車博物館という自転車を専門的に扱う博物館があるようにサイクリングロードが整備されるほどに発展しています。交通機関は鉄道とバス、そして高速道路が備わっているものの、慶北線のソウル方面からの利用は評判が芳しくないです。他にも慶尚北道亀尾市や金泉市など他の自治体と接しており、またサッカーKリーグに所属している「尚州尚武フェニックスFC」のホームタウンである事から住民の数は少ないものの、訪れる人の数は多いと言えます。
市のシンボルの樹木にカキノキ、もといカキノキ科カキ属の落葉樹を選んでしますが、それは特産品の一面が強いです。
それほどまでに農業に偏っている尚州市(韓国)ですが、木材市場においてその取引状況は微々たるものとされています。韓国の木材市場は輸入がメインになっており、港もしくは港に近しい地域ほど取引状況は盛んです。逆に内陸、そして生産者たちは増減を繰り返しながら改善している状況が続いています。全体的に見れば2030年まで人口増加が期待できる事など木材市場の未来は明るいですが、同時に工場の建設で山林が開拓されるので生産の元である山林が減少している事も現実です。マイナス0.1パーセントの山林面積を叩き出した年もあります。
おまけに尚州市(韓国)が抱えているカキノキは加工が難しく、建築材には向かず、小物に用いられるのが主です。そのため木材市場は微々たるものというわけです。

 

 
トップへ戻る