栄州市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

栄州市(韓国)は慶尚北道の北に位置する市であり、北東部は江原道と接している事が特徴です。2019年の木材取引状況を見ると、おおむね他の地域と遜色ありませんが、住宅建材として今後需要が高まるという事が考えられます。その理由として、この市は江原道と接しているという部分が挙げられます。
ここで韓国における木材市場を説明する必要がありますが、近年の国内では木造建築の一戸建ての再評価という流れが起きています。これは「韓屋」と呼ばれる、日本の木造住宅に酷似した建築物が歴史的に存在しており、これに憧れを持つ者が増加した事に起因します。
木造住宅は韓国においては全体の6%程度ではありますが、伸び率の面で見ると2005年における着工数約1900棟から見て、2013年のデータでは着工数が10000棟以上となっており、その伸び率はなんと5倍も成長しているのです。また木造住宅の着工数を地域別に確認した時に、最多となるのがソウル市周辺で24%ですが、それに続いて2番目のシェアを誇る地域が14%となる江原道なのです。
この事から江原道に接している栄州市でも、木造住宅を建築する消費者の存在が見込めるでしょう。韓国は住宅が集中している国でもありますので、江原道エリアで物件が建てられなかった場合には、近隣の栄州市で建設するというケースも予想されます。このようなケースが増えると栄州市における木材市場も活性化していき、人口の増加や経済の発展という部分にも繋がっていくでしょう。2019年においても国民の木造戸建てに対する興味は続き、あるアンケートによると、一戸建てを建てる時に木造を希望するという方が、70%以上存在したというデータもあります。
注目されている韓屋の構造資材は、柱や梁、垂木用として木材が使われ、家の重要な部分を占めているという、まさに木材をふんだんに使用している住宅なのです。江原道での建築数が少しでも栄州市に流れてくる事で、木材取引状況が良好となるかも知れません。

 

 
トップへ戻る