始興市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

韓国は昔から良質な森林に囲まれた地域が多く、木材市場の取引状況は盛んでした。資源が豊富だったため無秩序な伐採が行われ、さらに朝鮮戦争の復興時に大量に伐採されたため品質に関係なく、木材を得る事が出来ない状態が続きました。そのため伐採する木材が減少して、林業で生計を立てる事が出来なくなり、労働人口が減り続けました。現在ではかつての苦い経験から学習して、植樹が積極的に行われ森林資源が回復し始めました。再び伐採可能な森林が育った事や、世界規模な林材品需要の拡大によって、林業人口が増加し加工技術の向上によって、かつてよりも高付加価値の林材品の生産が出来るようになりました。そして多種目の植樹が行われ、嘗ては生えていなかった高付加価値のヒノキの生産が盛んに行なわれています。ヒノキはベッドや家具などに加工されて、需要が増加して韓国の木材市場の取引状況を押し上げています。始興市(韓国)は、首都から南西に25キロ離れた位置にある都市で、ベッドタウンとして発展しました。世界的にバイオエネルギーの需要が増えて、それに目を付けた始興市(韓国)は、石炭に変わる燃料の木材ペレットの生産に設備投資をしました。海外の複数のメジャーバイオエネルギー発電会社に大規模な投資をしてもらい、木材ペレットの生産工場を作り、大規模な生産が始まりました。年々バイオエネルギー用の木材ペレットの輸出量が増加して、始興市(韓国)の木材市場の取引状況を押し上げてます。またペレット化した木質燃料の吸水性の高さにも注目され、家畜用のベッドの材料にも加工されるようになりました。これによってさらに木質ペレットが、燃料用で使われるよりもさらに高付加価値を付けて高く販売されるようになりました。この木材ペレットの価格高騰で、始興市(韓国)の林業関係の雇用が増加しました。木材ペレットの取引状況は、2019年現在でも増加傾向にあり、将来はさらに需要が拡大すると予想されてます。

 

 
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