議政府市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

議政府市（韓国）は、韓国の北部にあり、首都ソウルと隣接している都市です。ソウルから北に向かう鉄道や車など、交通の中心地であり、教育や文化、行政をはじめ経済や商業においても中心的な役割を果たし、発展を続けています。人口は約40万人で、ソウルから約1時間の距離にあるため、ソウルのベッドタウンの機能もあります。
議政府市（韓国）は朝鮮時代から政治の要所として栄えてきました。現在でも在韓米軍や韓国軍などの部隊が多く駐屯しており、軍事都市であると知られています。群が多いことから部隊チゲが広がり、多くの専門店が集まり観光で訪れる人も多いエリアです。市街地は高層ビルや高級マンション、一戸建て住宅などが立ち並んでおり、景観は都会的と言えます。郊外は山々があり、人気の登山コースもありますが、木材市場は輸入が多い取引状況で自給率は大変低い現状です。
議政府市（韓国）では、高層住宅や商業ビル、一般住宅などの建設ラッシュが続いており、住宅の材料として木材の需要は上昇傾向になっています。基礎部分の材料に使われることに加えて、内装材としての需要ものびてきていますが、自給率がとても低いため不足している木材は輸入に頼っている状態が続いています。韓国の木材市場の大部分を占めている輸入木材の中でも、日本産と中国産の割合は大変高いことが特徴です。
日本からは原木丸太や加工製材が多く輸入されており、高級木材であるヒノキとスギの需要が高くなっています。韓国では、距離的に近く、品質が良い木材が多い日本からヒノキやスギなどの高級木材を輸入し、新築時だけでなくリフォーム時にも内装材として使っており、特にヒノキは近年の健康志向の高まりからブームになっています。ヒノキの香りがもたらすリラックス効果や健康効果が注目されており、内装材だけでなく家具にも人気が広がっているので、ますます需要が高まっているという訳です。元々韓国には、アカマツやカラマツ、ヤナギなどが多く、ヒノキは総じて輸入に頼っている取引状況でした。ヒノキの需要が高まり、高品質のヒノキを手に入れたい人が多くなってきているため、今後も日本からの輸入は続いていく見通しです。