ソウル特別市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

ソウル特別市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

ソウル特別市(韓国)はこの国の首都でもあり、経済成長も進む都市で世界中からも注目を集めています。そんな中で2019年の木材市場の取引状況は、どのような特徴が見られるのでしょうか。韓国の木材貿易で見ると、輸出入木材の主な種類として、原木や合板、製材品などが主流となっています。一方で国内で生産される主な原木は、カラマツやゴヨウマツ、クヌギといった物が挙げられ、合板ではパーティクルボードなどがあります。原木の輸入量を国別で見た場合は、2013年のデータとして広葉樹ではパプアニューギニアから輸入されている量が1番多く、針葉樹はニュージーランドが最多となっています。
一方で日本から海外への木材輸出においては、杉やヒノキなどの建築材を輸出する事が経済効果にも繋がり、住宅部材の用途で需要が多い国に輸出する事に力を入れているのが特徴です。この背景もある中で、日本からの輸出が最も多いのが経済成長が著しい中国となっていますが、割合的にはまだ小さいと言わざるを得ません。
この中で注目されるのが韓国の木造住宅事情で、特にソウル特別市に関連する状況も見受けられます。韓国ではアパートなどの住宅が大多数となっていますが、近年は木造住宅の需要が高まっている事が特徴です。これは歴史的に見て「韓屋」と呼ばれる木造の戸建ての文化があり、経済の成長とともに原点回帰や自然志向という事が注目されている部分に起因します。
実際に木造住宅の建築数を見ると2005年あたりから急速な伸び率を見せ始め、2013年においては2005年当時の約5倍という増加の一途を辿っています。2019年においても木造住宅への関心は続き、なおも安定した状況となるでしょう。
ソウル特別市周辺は首都で働くサラリーマンなどが戸建てを建築する事が多く、木材取引増加の理由の1つとして取り上げられているのが特徴です。またソウル特別市の地域は比較的所得が高い層が多く居住しているため、木造戸建て物件の需要でも大きな影響を与えているようです。

 

 
トップへ戻る