大田広域市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

大田広域市（韓国）は、韓国で5番目の大都市で、交通の要衝として有名な街でもあります。大田国際博覧会が開催されたり、ハイテク団地が造成された科学技術都市で、世界的にも注目を集めるようになりました。研究学園団地では、韓国科学技術院や韓国電子通信研究院など政府や民間の研究所が100以上も集結しており、原子力や宇宙開発、生命科学などの研究が行われています。特許庁や統計庁など、韓国の首都機能の一部が大田広域市（韓国）に分散設置されており、水資源公社や鉄道公社の本社も大田広域市（韓国）にあります。
大田広域市（韓国）は、科学技術系の研究機関や都市機能、公社などが多く、都会的な街です。一戸建て住宅や集合住宅、高層ビル等が立ち並び、高級ホテルなどの建設も盛んにおこなわれています。建築物の材料となる木材は、構造上の壁や柱などに使われるにとどまらず、内装材に選ばれることも多いため、需要は拡大傾向です。大田広域市（韓国）の木材自給率は低く、韓国全体で見ても木材自給率は低迷しているため、韓国の木材市場は輸出や国内需要への対応と比べて、輸入の方が多いという取引状況になっています。
高層住宅においても、内装材として木材を使用することが多くなってきており、古くなった高層住宅も増えてきていることからリフォーム物件においても輸入材が使われることはよくあります。近隣にある日本や中国からの輸入材が選定されることが多く、特に日本の木材は質の良さから大変人気です。健康志向が高い韓国では、日本のスギやヒノキの人気が高く、距離的に近いこともあって日本の木材市場にとっては大切な輸出先になっています。近年では、大田広域市（韓国）においても、日本のヒノキを使った子供のおもちゃや机、ベッドをはじめ、高級家具などが大変流行しており、子どもの生活環境を整えたい人からの支持が高くなっており、ますます取引状況は盛況になるという見通しです。