釜山広域市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

釜山広域市(韓国)における木材市場の取引状況(2019)

 

釜山広域市(韓国)は、韓国南東部にある広域市で、首都であるソウルに続く第2の都市として政治、経済、文化の中心的役割を担い発展を続けています。対馬海峡に面しているため、古くから朝鮮半島と日本を結ぶ交通の要衝として栄えてきた歴史がある湾岸都市です。下関市や福岡市までは、200qほどの距離にあり、産業交流も盛んになっています。
朝鮮半島の南端に位置していることから、比較的温暖な気候ですが、近年では夏の高温と降水量の増大から温暖湿潤気候とされていた気候区が変化し、温帯夏雨気候に変化しているといわれています。大都市であることから、都市機能が充実しており、木材市場においては生産よりも輸入が多い取引状況です。観光産業や商業などが盛況であり、大学や企業なども多く、人口は350万人に達しています。
釜山広域市(韓国)では、高層住宅や高層ビル、高級ホテルなどの建設が盛んで、アパートや団地、一般住宅の建設も多い地域です。ソウルと並んで建設用の木材需要がとても高い地域ですが、釜山広域市(韓国)では木材の自給率が大変低いため、近隣の中国や日本から木材を輸入して対応しています。日本の木材市場において、韓国は輸出相手国として大変重要な役割を果たしており、今後も成長が見込まれる順調な取引状況です。
釜山広域市(韓国)は、高級ホテルや高層住宅、高級住宅などの建設が盛んなため、日本のスギやヒノキの需要が高くなっています。内装材として使われることが多く、質が高く、健康に良いと大変人気がある建築材料です。子供の教育に力を注ぐ傾向があるため、子どもの生活環境を整えるためにヒノキのベッドや机などの家具や日本産の木材を使った知育玩具などが流行しているという背景もあり、日本からの木材の輸入は今後も増大すると予測されています。国内の木材供給は低めですが、日本との距離の近さや湾岸都市で昔から貿易産業が盛んなことなどから、木材の取引状況は今後も輸入が多い傾向が続きそうです。

 

 
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