長野県の栗(の木)の取引状況(2019)

 

秋の実りと聞くと栗をイメージする人も多いかと思われますが、日本の中でも長野県の長野市は有名な産地でも知られている場所があります。それは千曲川を挟み長野市に隣接している風光明媚な町ともいわれている小布施町です。とても小さな町ではあるものの栗の名産地として全国的に有名です。長野県は県土の約78%が森林といわれており、林業が盛んに行われている県の一つです。森林には天然林と人工林の2つがあり、人工林には民有林と国有林の2つがあります。長野県の森林は、人工林の中での民有林の割合は約5割、この中で約5割はカラマツ林です。県の森林資源は人工林を中心に蓄積量が増加傾向にあり、その量は約1億3千万?といわれています。そのため、人工林の約7割は間伐が必要な時期を迎えている、人工林の中でも約7割は11齢級以上の主伐期を迎えており、齢級構成の平準化を図るためにも計画的な主伐および再造林が求められている段階になっています。

 

木材の取引状況としては多いのですが、最近は民有林の中でも高齢化が進んでおり放置されたままの状態になっている森林も少なくありません。これは長野県に限ったことではないのですが、高齢化に伴い林業が困難になってしまう。自分が所有している森林をそのままにしてしまうケースが多いのです。ちなみに、長野県の樹種別での森林面積の割合は、カラマツが約52%、スギ17%・ヒノキ15%・アカマツ14%です。これ以外の樹種は広葉樹および針葉樹がそれぞれ1%、栗は広葉樹に含まれるため広葉樹1%の中に栗の木が含まれることになります。全体量からしても栗の取引状況は多いとはいえませんが、栗の名産地などと呼ばれていることからも、長野県の栗の木の需要は決して少ないものではないのです。尚、栗の木は材質的に硬くて丈夫などの特徴がありますし、耐朽性が高いなどからも様々な分野で活用が行われている樹種の一つ、家屋の土台の材料として使われることも少なくありません。

 

 
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