新潟県の栗(の木)の取引状況(2019)

 

新潟県は森林資源が豊富な県で、資源の蓄積状況は25年間に2倍以上も伸びています。
外材に押され気味であった木材需要ですが、最近は県産材の自給率も回復しつつあります。
新潟県では1年間に約13万立方メートルの木材が生産されています。
スギが特に有名ですが、素朴で耐久性がある栗の木も人気があります。
栗の木は家具や建物、楽器など様々な目的で使われるため取引状況は安定しています。
日本では栗の木に親しみを感じる人が多いですが、栗の木は縄文時代から使われてきた木なので深い関係があります。
有名なのは青森県にある三内丸山遺跡で、当時の様子が復元されている櫓には栗の木の柱が使われています。
縄文時代にはすでに活用されていた栗の木は、現代でも生活に密着した木材のひとつです。
栗の木の大きな特徴が耐久性の高さで、住宅の土台にも使われます。
タンニンと呼ばれる苦い成分を含む木材には抗菌作用があり、菌や虫を寄せ付けず腐りにくいという利点があります。
日本は高温多湿の国なので、湿気やシロアリの被害に悩む家庭も多いです。
抗菌作用のある木材を住宅の土台部分に使うことで、湿気やシロアリを防いでくれます。
鉄道の枕木にも大量に使われてきた歴史があります。
心材の保存性が高く水や湿気にも強いので、住宅の水まわりにも使われます。
船舶や車両用材にも活用され、家具や彫刻にも利用されています。
雑木林が多かった時代は全国至るところで使われていましたが、雑木林の減少や住宅の西洋化などで一時は衰退します。
最近では栗の木を見直す動きも盛んになり、新しい住宅の素材に使う人も増えています。
木材は二酸化炭素と水で成長する貴重な資源で、加工に要するエネルギーも少ないです。
自然素材なので健康の維持に役立つ優れた機能を持ち、快適に過ごせる住環境も提供してくれます。
新潟県では、地球温暖化対策のひとつとしても木材の利用を進めています。
公共施設で県産材を使うことで、多くの県民に木材の利点をアピールします。

 

 
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