徳島県の栗(の木)の取引状況(2019)

 

徳島県は森林面積が広く、自然豊かな山で育つ甘くおいしい栗でも有名な県です。徳島県内での出荷期間は9月から10月ですが、ピークになるのは9月中旬頃、四国山脈付近が主な栽培エリアといわれています。生産者は竹竿などの道具を使ってたたき落としたものを拾い集めて、外側の殻を取り除いた後に選果場に運ぶなどの流れで行い全国各地へと出荷されます。

 

県西部には三好市の山城地区と呼ばれている場所がありますが、ここは大歩危や小歩危などがある場所、これらの区域は吉野川の渓谷の中に位置しており1年を通じて多くの観光客が訪れる、特に新緑の時期と紅葉の時期は大勢の人々が集まる人気スポットにもなっています。このような山城地区は徳島県の栗の産地の一つでもあり、当エリアには大型の共選別場が設置されています。

 

栗は実に魅力がある樹種ではあるものの、固い特性を持つことからも様々な用途で活用が行われており徳島県内の中での栗の取引状況がどの程度あるのか気になる人も多いのではないでしょうか。徳島県の森林総数を100としたとき、民有林は94.1%・国有林は5.9%の割合です。私有林は81.1%、林野庁や官公地は5.9%の割合になっており個人もしくは法人などが所有する森林の割合が多いことがわかります。法人が運営を行っている森林については間伐などの手入れがしっかり行われているものの、私有林の中でも個人所有者の場所は高齢化などが原因となり放棄されていることもある、手入れが行き届いていないケースもあるなど、若い担い手が求められる時代へと突入しているようです。

 

ちなみに、栗はブナ科クリ属に分類が行われている樹種、徳島県内ではヒノキおよびスギの取引状況が高い県で、ヒノキは19.8%・スギは73.2%など割合として高くなっていることがわかるのではないでしょうか。マツ4.6%・クヌギ1.4%、その他の広葉樹および針葉樹は1.0%の割合になります。

 

 
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