群馬県の桐の取引状況(2019)

 

利根川の上流にある群馬県は、県土面積の約3分の2が森林です。
関東一の森林県であり、2つの県産材センターが稼動しています。
藤岡市の群馬県産材センターは、県内でも最大の原木市場と製材工場からなる産材センターです。
スケールメリットを活かして原木の集荷と販売を行い、高品質で競争力のある製品を生産しています。
渋川県産材センターは全ての材木を定額で買取り、用途に応じて加工を行い販売します。
販路が少なかったC材も活用できるため、森林整備がさらに進むと期待されています。
群馬県の林野率は70%に近く、森林の約42%は人工林です。
人工林は3分の2が41年生以上で、質的にも量的にも充実期を迎えています。
戦後の植えて育てる時代が終わり、伐採して利用する時代を迎えつつあります。
群馬県は東京から100km圏内にある関東と信越を結ぶ要衝です。
北関東自動車道が開通したことで、東北方面へのアクセスも便利になっています。
群馬県の森林は首都圏の水源に位置します。
重要な役割を担っているため、国有林や保安林の面積割合も高いです。
ヒノキやスギなどの人工林も天然林も多く、豊かな自然環境に恵まれています。
群馬県では桐製品も人気があり、取引状況も活発です。
桐が人気を集めている理由のひとつが優れた保存性で、湿度が高くなると木材が膨張して気密性が高まります。
湿気を防いでくれるので、衣類の収納家具に適しています。
乾燥すると木が収縮するので通気性が良くなります。
板の表面は粗密で湿気を自然にコントロールします。
呼吸をするように乾湿の調整ができるので、桐箪笥なら箪笥の中を快適な状態に保てます。
日本では、昔から着物や高級な美術品を桐の箪笥や箱に収納してきた歴史があります。
高温多湿の日本では独特の桐文化が発展し、現在でも桐製品を愛用している人は多いです。
群馬県では木材の生産や流通、加工を強化して需要拡大を目指しています。
外材から県産材への需要構造転換を行い、県内消費の拡大を図ります。

 

 
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