新潟県の桐の取引状況(2019)

 

新潟県は森林に恵まれ、森林面積は全国で6位の広さを誇ります。
県土の総面積の約7割が広大な森林で、スギを中心に多種多様な樹種で構成されています。
新潟は昔から桐箪笥の産地で、現在でも人気があります。
需要が多いこともあり、桐の取引状況は安定しています。
桐には様々な利点があります。
耐用年数が約100年で耐久性が高く、現在でも明治時代の桐箪笥を使っている人がいます。
途中で壊れた場合は、職人の技で新品のように再生させることが可能です。
桐は素材の表面が粗いので、吸湿性があります。
水分を吸収した素材は膨張し、隙間を防ぐことで外気を遮断することができます。
乾燥した場合は素材が収縮することで、通気がよくなります。
抗菌成分が含まれているので、ダニやノミの害から衣服などを守ります。
保温効果と抗菌効果があるため、昔は炊いたご飯を冷めないようにするために用いられてきた歴史があります。
木材に火がつく温度を着火点と呼びますが、桐は他の木材に比べて着火点が高いという特徴があります。
火災が起こっても耐火機能があるため、金庫の内部にも使われます。
吸湿性が高く、水分を含むと膨張して内部への熱を遮断します。
腐食に強く音響性に優れるのも桐の特徴です。
多量のタンニンが含まれているので、軽くて軟らかくても腐りにくいという利点があります。
音響性に優れるため、昔から琴や琵琶などの楽器に用いられています。
桐箪笥は自然素材で自然仕上げなので、アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の子どもがいる家庭でも人気があります。
ダイオキシンも発生しにくいため、自然環境に優しい木材です。
再生可能な木材資源で、汚れても表面を削ることで新しく生まれ変わることができます。
新潟県では木材の生産拡大に向けて、様々な取り組みを行っています。
利用の促進や流通の効率化を図り、より市場の競争力を強化して県産木材の利用拡大を目指します。
木材の生産には作業員の存在も重要なので、教育環境や就業環境の向上にも力を入れています。

 

 
トップへ戻る