愛知県の桐の取引状況(2019)

 

愛知県は県土の約40%が森林です。
人工林の割合が高く、民有林の人工林率は全国3位の高い数値を出しています。
愛知県では毎年森林資源が増え続けていますが、1年間に利用されている木材は全体の約2割です。
効率よく木を流通させることで、森を元気にすることができます。
愛知県で生産された木材は、県内外で活用されています。
愛知県では様々な木材が使われていますが、伝統工芸品では名古屋桐箪笥が有名です。
箪笥は17世紀の中期頃から普及した収納家具で、狭い場所で出し入れできます。
尾張名古屋城の築城には多くの職人が関わっています。
職人達は城下町に住むようになり、箪笥や長持を製造するようになります。
現存する初代の桐箪笥は1800年頃につくられたものです。
狂いの少ない板版を使った箪笥は、当時の技術と技法の素晴らしさを現代に伝えています。
桐には様々な特徴がありますが、軽さも特徴のひとつです。
軽いので引越しや配置換えも楽に行うことができます。
日本特有の狭い住宅でも便利に利用でき、タンニンが含まれているので害虫も防ぎます。
本物の桐箪笥であれば防虫剤を購入する必要がないです。
定期的に修理をすれば、新品同様になります。
箪笥全体が呼吸しているので、内部の湿度が一定に保持されます。
空気が乾燥すれば湿気を発散し、湿気が多い場合は膨張して湿気を防ぐことができます。
箪笥の湿度を一定に保てるので、大切な衣類を長期間保護します。
桐は火に強いことでも知られています。
箪笥のような箱型になると気密性が高まり、防火性が高くなります。
優れた職人がつくった名古屋桐箪笥は全国的に有名です。
桐は高級材というイメージが強いですが、かなり長持ちします。
美しく便利で用途が幅広いため、桐の取引状況は良好です。
機械で加工した量産型の製品もありますが、職人がつくった製品とは仕上がりが違います。
愛知県では県で産出した木材を活用し、森林資源のスムーズな循環を目指します。

 

 
トップへ戻る