新潟県の桜(の木)の取引状況(2019)

 

新潟県の森林面積は、857千haで県の面積の68%を占めており全国でも6番目の大きな面積を占めた森林県になります。民有林の割合も66%になっており、森林管理を続けていくことが難しい状況にあります。スギを主体にした針葉樹は約14万haでブナなどの自然再生した広葉樹が36万haと多いことが特徴になります。南北に長い新潟県は、気候も地形も起伏に富んでいることから、地域ごとに桜の開花する時期が異なるため1か月以上も桜が楽しめるということで海外の人にも注目される地域になっています。そのため県内の魚沼や湯沢・阿賀エリアなど桜の名所が多いことでも知られています。桜の活用は、昔から版木などに用いられてきましたが、建設資材に使われることは少なく高級木材で、材木の取引状況は少なかったのが実態です。

 

新潟県民の森林に対するニーズは、「水資源を蓄えたり、温暖化防止に役立つ」など森林を保護していこうという考えに基づいて木材の有効利用をしていき材木での需要を増やしていきたいというものです。県における木材価格のピークは昭和55年頃になり、その後スギなどの原木の価格が下がり続けており現況の木材の取引状況は労務単価が上がる一方採算に乗らないことから林業は衰退してきています。森林が有する公益的な面を重視する意味からも、新潟県の桜の木の材木を活用できないかという検討がされています。桜の木の活用法としては、観光資源として保護して、長い期間開花を楽しめることで海外の観光客を呼び込むことが一番の方法だと言えます。桜の木は、リフォームなどでよく使われており観光土産としたり、高級家具などでの活用が期待できます。森林組合などでも、従来貴重な資源として扱ってきた材木を普遍的に活用してはどうかという流れで、桜の材木としての活用が図られるようになってきます。不均一という使いにくい材木ではありますが、利用されてこなかった資材を装飾などに利用してはどうかが検討されt結果取引状況も少しずつ改善しています。花を観賞するだけでなく材木での利用は長く保護していくためにも重要です。

 

 
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