富山県の檜葉(ひば)の取引状況(2019)

 

富山県は中部地方や北陸地方に含まれる、日本海側にある地域です。ブランド木材・能登檜葉の産地としても知られる石川県をはじめ、岐阜県や新潟県・長野県に隣接している県で、長野県との境近辺は険しい北アルプスが連なっている、森林も多くあるエリアとなっています。登山客からの人気も高いですが、冬は多くの雪が積もる豪雪地帯でもあります。
多くの山がある自然に恵まれた地域ですが、山林の多くは国立公園となっているため、林業はそれほど盛んではありません。しかし県土の67パーセントである285,000ヘクタールが森林面積となっていて、その内の63パーセントは民有林です。民有林の28パーセントとなる51,000ヘクタールは人工林となっていて、人の手によって手入れがされています。また氷見市や南砺市・富山市などをはじめ、県内の各地には15もの林業事業体があり、最も多くが集まっているのは南砺市です。ついで富山市や氷見市そして高岡市・射水市・魚津市と続いています。
富山県の檜葉の取引状況ですが、県内で生産されている材木の中では、檜葉はそれほど多くはないのが現状です。県内で生産される材木の内のほとんどであると言える、93パーセントを占めている樹種はスギとなっているのが特徴です。しかし建築資材に使用するためのヒノキやケヤキをはじめ、トチ・クリなどもあります。また建物の土台に使用するための檜葉(ヒノキアスナロ)の生産もおこなわれています。林業はそれほど盛んではない地域ですが、富山市内にある森林組合では県産の材木の利用を進めているのが特徴です。かつては富山県産の木材の利用を促進する事業として補助金制度によって支援が行われていたこともありました。
能登檜葉の産地から近いため、富山駅の土産物店では能登檜葉を使用して作られている商品の販売がおこなわれています。薄く加工した葉書やしおりが販売されていて、ご当地土産として選ばれています。

 

 
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