宮崎県の檜葉(ひば)の取引状況(2019)

 

宮崎県でも近年檜葉の取引状況は好調となっています。
大きな理由としては近年注目されているDIYの流れがあり、檜より比較的安価に入手できるうえに木自体が比較的柔らかいため個人での加工も材木の中では容易であることが挙げられます。
また、檜葉には抗菌効果、防虫効果もあるほか、ヒノキに多く含まれるとされるヒノキチオールといわれる成分が最大でヒノキの10倍程度含まれていることが近年発見されてからは浴槽の材木としても注目されるようになったという背景もあります。
先ほども記載があった通り檜葉は比較的柔らかいため浴槽に用いた場合には肌に触れた面で優しく感じられ、転んで打ち付けてしまった場合にもその柔らかさから痛みが少ないのが浴槽の材木として強みとなります。
さらに、檜風呂のように材木独特の良い香りがする点もまた、浴槽の材木として人気となりつつある理由といえます。
防虫・防菌効果に着眼点を設け、クローゼットの中に檜葉材のペレットを使う人もいます。
こちらは一辺1cm程度のチップ状にした檜葉をクローゼットの中に小鉢でおいておくことで衣類の虫食いやカビを防ぐことができ、天然由来成分であることから赤ちゃんがいる家庭でも安心して使えることから人気が高まっています。
このように様々な活用方法が世に広まっている檜葉ですが現在、宮崎県に限った話ではないものの林業の担い手が不足していることからどうしても国内材木の値段が高騰してしまう傾向にありますが、今後取引状況が好調のまま維持されればそれも少しずつ改善されより手の届きやすい価格にまで下がることも十分にありうるため、価格変動にも注目する必要があります。
もちろん市場価格が下がってから入手したほうが費用面で楽なことは間違いありませんが安い輸入木材に取って代わられる前に日本国内での売買を安定させることで林業の担い手を増やし、価格を安定させることができるほか、将来の森林資源の適切な管理につなげることもできます。

 
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