愛媛県の檜葉(ひば)の取引状況(2019)

 

愛媛県は県域の71%が山林となっており、古くから非常に林業が盛んな地域となっているのが特徴です。その多くは杉や檜となっており、特に高度成長期に植林されたこれらの樹木は現在収穫期を迎えるものも多くなっていますが、当初の目論見に反して現在では木材需要自身が落ち込む傾向にあり、愛媛県では建材以外の需要を開拓している状況にあります。
その中で注目を集めている木材が檜葉であり、現在ではその生産量も非常に大きなものとなっているのが実態です。その理由は現代の木造建築における様々な条件を満足し、また価格も安いため海外の木材との競争力もあることから国内の需要が高まりつつあることによるものです。そのため近年では愛媛県もこの檜葉の需要に注目しており、1部の林業家ではその生産を積極的に行おうとしているところが存在しているのです。
檜葉の魅力は檜に近い性質を持っていながら、価格は非常に安価な点にあります。檜は独特の香りと風合いが日本家屋のアクセントになると高度成長期には非常に需要が増えており、高級木材として重用されてきました。しかし高度成長が1段落し住宅の需要が少なくなってきた状況においては、多くの住宅メーカーが海外産の安い木材を利用し価格を低く抑えることでより販売を促進しようとした傾向があり、そのために国産の杉や檜は急激にその需要が低迷する状況となったのです。そのため、愛媛県でも大規模に職員された杉や檜の処分に困ってしまい、他に代わるものを探しながらこれらの木材はチップ等といった異なる用途に転用されることも多くなっていました。
その中で目をつけたのが檜葉であり、価格が安く堅牢でありながら、檜に似た香りがするため非常に多くの人に注目された経緯があり、また価格の安さから海外の木材に十分対抗できる存在となったため、その需要が急激に増えてきた経緯があります。そのため現在の愛媛県の檜葉の取引状況は近年になく好調であり、今後も大きな伸びが期待できるものとなっているのが特徴です。

 

 
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